M列を使ったRotationless F2L

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F2LにおいてEOが揃っていなければ普通のRUL回転のF2Lでは持ち替えが必ず1回発生するのは皆さんも御存知のとおりです。しかし、M列を使って揃えるとEOが揃っていなくても持ち替えずに揃えることが可能です。

例を見てみましょう

このF2LはEOが揃っていないのでRUL回転では揃えられませんが、特殊手順Rw U' R' U R U Rw’を使うことで持ち替えずに揃えられます。有名な特殊F2Lですね。この手順、構造としては以下のようになります。

[M'] R U' R' U R U R' [M]

そう。実はM’してF2Lやって戻してるだけなんです。なぜこれで持ち替えが無くなるのか。それはM’によってUFのF2LエッジがUBに移りEOが揃った状態に変わるからです。R U' R' U R U R’と普通のF2Lを回した後はF2LエッジはFRにスロットインしているので最後のMでEOが変わることはなくF2Lが揃うというわけです。さらにM' R = Rw、R' M = Rw’とキャンセルが起こるのでM列を回している感覚もなく7手で揃います。

このように、M列を使うことでEOは必ず解消できます。この考えはRouxのSBで頻繁に使われていますね。でもCFOPでも使える場面はたくさんあります。

M列F2Lにはいくつかパターンがあるのでそれを説明します。

1. 全体をM'、Mで囲うパターン

これは先程説明したパターンですね。EOしているF2LエッジをUFに置き、M’することでEOが解消された状態でUBに移るので普通にF2Lを解いてMで戻すだけです。

2. IT化の時にだけM列を使うパターン

例を出します

このケースはM' U R U' Rw' R U' R’で揃います。構造としては以下の通りです。

[M'] U R U' R' [M] R U' R'

M’した後にU R U' R’でF2LエッジをUBに持っていき、Mで戻すことでEOが解消された状態でUFにセットされます。コーナーがLUFにあるのでうまい具合にくっついてIT化されるというわけです。

3. 途中からM列を使うパターン

これも例を出します。

このケースはR U' R' Rw U' R' U R U Rw’で揃います。構造は以下の通りです。

R U' R' [M'] R U' R' U R U R' [M]

これはわかりやすいですね。R U' R’でM列を使う簡単なF2Lケースにセットアップしているだけです。

 

こんな感じでいつもは持ち替えが必要だったF2LもM列を使うことで必ず持ち替えゼロで揃えられます。

この考えを元にいくつか実践で使えそうなEO有りF2Lを作ってみました。

画像手順構造
Rw U R' U' M R U' R'[M'] R U R' U' [M] R U' R'
M' U' R U R' U2 R U' Rw'[M'] U' R U R' U2 R U' R' [M]
M' U R U' Rw' U' R U R'
M' U2 R U R' U R U Rw'
[M'] U R U' R' [M] U' R U R'
[M'] U2 R U R' U R U R' [M]
M' U R U2 R' U' R U Rw'[M'] U R U2 R' U' R U R' [M]
M' U' R U' R' U M U R U R'[M'] U' R U' R' U [M] U R U R'
M' U R U' R' U R U' Rw'[M'] U R U' R' U R U' R' [M]
M' U R U' Rw' R U' R'[M'] U R U' R' [M] R U' R'

皆さんもこの考えを使って色んなRotationless F2Lを見つけてみてはいかがでしょうか。